7.13.2020

小さな世界を見つめて


庭には睡蓮鉢があり
蓮とメダカ、大量の小さなエビが
共存している




メダカとエビは減ったり増えたり
を繰り返し、今はエビが優勢で
小さな鉢に多分100匹くらいいる




この鉢の中ではもう生態系が
できているようで、私が手を
加えなくても、小さな世界が
出来上がっている




1ヶ月程前、メダカの名人と出会い
深海という名の珍しい青いメダカの
稚魚が我が家にやってきた



青い稚魚達の為に新しく立ち上げた
鉢の世界は新しく、まだ私の手助け
が必要で、20匹ほどの青い稚魚達を
かいがいしく世話をすると大きくなり
早くも卵を抱えている個体もいる




だが三日程前から一匹だったり
二匹だったり、少しずつだが
数匹の青いメダカが死んでしまった




もともとある鉢に10匹ほどいた
赤いメダカは今は二匹しかいないが
エビ達が食べてしまうのか
死んでしまったメダカを見る事はない




大切にしているメダカが死んでしまう
のはどちらにしても残念な事であるが
目で見える形と見えない形とでは
感じ方が多く異なる
だが起こっている事実は変わらない




青いメダカを庭へと返す
いつか花や木の養分になるか
猫や動物が食べるかもしれない




赤いメダカはエビ達の身体となり
今も生きている




小さな鉢の中をのぞき
生命のサイクルを知る




私の命もこのサイクルの一部だ




わかっていても
そんな風に達観したかのような
ふりはできない




幸せ、夢、喜びの為
時にはもがき苦しみ
それでも美しく強く生きると誓い
時にはその誓いを自ら破り
何度も破壊と再生を繰り返す




宇宙の中では一瞬の命
だがそれはとても愛おしい命




目に見えなかったこと
目に見えること




小さな生き物が住む
二つの鉢の二つの世界



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